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【SEO】パンダアップデート

2020.10.06

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こんにちは。制作部の木村です。

SEOに取り組んでいるWeb担当者であれば、絶対に見聞きしたことであろう「パンダアップデート」。絶対というのは言い過ぎかもしれませんが、Googleの検索順位への影響が大きく、Web担当者であれば意識せざるえないアップデートです。

このパンダアップデートが日本でスタートしたのは2012年。もう8年も前か…懐かしの20代…と、時の流れをしみじみと感じるところではありますが、このアップデートは今でもSEO業界に大きな影響を与えています。世の中のWeb担当者は、SEOでの評価を上げるために、ユーザーの求める正しい情報をいかにして届けるかを追求し、コンテンツの質を上げることに日々躍起になっています。そのきっかけとして、このパンダアップデートの影響は大きく、当時のWeb担当者の意識改革に繋がったこと、それが今でも引き継がれていっていることは確かだと思います。

Flash Playerの廃止や、モバイルファーストインデックスの延期など、SEOに関する新しいニュースが多くでてきている昨今ではありますが…新卒生へのOJTを進める中で、改めて初心を大切にしたいなと思い至ったので、今回は「パンダアップデート」についてご紹介していければと思います。

パンダアップデートって何?

そもそもこの可愛らしい名前の「パンダアップデート」とは何なのでしょうか?
パンダアップデートが日本で開始された2012年7月の「Googleウェブマスター向け公式ブログ」には下記のように記されています。

Google はこれまで 良質なサイトをユーザーに届けること に力を注いできました。その一環として、2011 年には、通称"Panda アップデート"と呼ばれる アルゴリズムの変更を 英語 や その他多くの言語 において実施しています。この"Panda アップデート"はこれまで日本語や韓国語など一部の言語では実施されていませんでしたが、本日 Google は、日本語、韓国語でも実施したことをお知らせします。

このアルゴリズムの変更では、低品質なサイトの掲載順位を下げ、同時に、良質なサイトの掲載順位をより適切に評価します。例えば、ユーザーにとってあまり価値のないサイト、利便性の低いサイト、他のサイトからのコピーで構成されているようなサイトの掲載順位は下がります。一方、独自の研究や報告、分析など、ユーザーにとって重要な情報を提供しているサイトの掲載順位はより適切に評価されるようになります。この変更は、日本語、韓国語ともに約 4% の検索結果に影響する見込みです。
このアルゴリズムの変更が多くの検索ユーザーにとって有益なものとなれば幸いです。

【参照】Googleウェブマスター向け公式ブログ2012年7月18日版

パンダアップデートが実施される以前は、必ずしもユーザーにとって価値のあるサイトが上位表示されるわけではありませんでした。当時はキーワードの含有率を無意味に高めた品質の悪いサイトや、無断で盗用(複製)されたサイト、ツールやプログラムを使って自動生成されたサイトなどが上位に表示されることも多く、残念ながら本当に価値あるサイトが適正に評価されないということが多くありました。

Googleは、上記に挙げたようなWebスパムに対応すべくパンダアップデートを導入したのです。これにより、低品質なサイトの掲載順位を下げ、同時に良質なサイトの掲載順位がより適正に評価されるようになりました。

パンダアップデートの歴史

パンダアップデートは、下記表のように大小含め数十回にも及ぶ更新が行われています。導入された当初は、手動で更新が行われ更新の際には公式にアナウンスがありました。それが2016年にはコアランキングアルゴリズムに組み込まれ、手動からほぼ自動へと切り替わりました。それに伴い公式アナウンスでの通知は無くなっています。

パンダアップデートの歴史
パンダアップデート1.0 2011/2/24 パンダアップデート3.7 2012/6/8
パンダアップデート2.0 2011/4/11 パンダアップデート3.8 2012/6/25
パンダアップデート2.1 2011/5/10 パンダアップデート3.9 2012/7/24
パンダアップデート2.2 2011/6/16 パンダアップデート3.9.1 2012/8/20
パンダアップデート2.3 2011/7/22 パンダアップデート#20 2012/9/27
パンダアップデート2.4 2011/8/12 パンダアップデート3.9.2 2012/9/28
パンダアップデート2.5 2011/9/27~2011/10/13 パンダアップデート#21 2012/11/12
パンダアップデートFlux 2011/10/5 パンダアップデート#22 2012/11/21
パンダアップデート3.1 2011/11/19 パンダアップデート#23 2012/12/21
パンダアップデート3.2 2012/1/18 パンダアップデート#24 2013/1/22
パンダアップデート3.3 2012/2/27 パンダアップデート#25 2013/3/14
パンダアップデート3.4 2012/3/22 パンダアップデート4.0 2014/5/19
パンダアップデート3.5 2012/4/19 パンダアップデート4.1 2014/0/23
パンダアップデート3.6 2012/4/27 パンダアップデート4.2 2015/7/17

パンダアップデートの低評価を受けるサイト

それでは、パンダアップデートで低評価を受けるのはどんなサイトなのでしょうか?
基準は多岐にわたりますが、今回はその中でも影響を受けやすい項目と改善点をいくつか挙げてみたいと思います。

1.根拠の無い情報、専門性の無いサイト

根拠の無い情報を提供しているサイトや、テーマが絞られておらず専門性の無いサイトは、低評価の対象となります。
これらは、Googleが公開している検索品質評価ガイドラインの中であげられる「E-A-T」に反するものだからです。「E-A-T」は、Expertise(専門性)Authoritativeness(権威性) Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったもので、医療や法律関係など専門知識が必要なケースにおいては著者や監修者が専門家であることが望ましいとされ、テーマを絞った特化サイトは専門性が高いと評価されます。

2.記事の品質が粗悪なサイト

誤字脱字が多い、文章が極端に少ない、タイトルと内容があっていない、無意味にキーワードを詰め込んでいる等、Googleの掲げるユーザーファーストを実現していないサイトは低評価の対象となります。
自分がユーザー側の立場に立って考えてみても、上記のようなサイトが検索上位に表示されていると、有益な情報を素早く得ることができませんよね?
ユーザーが必要とする情報は何なのかを意識しサイトを作り込むことで、Googleからの評価も自ずと上がってくるのです。

3.盗用(複製)や自動生成されたサイト

前述したとおり、無断で盗用(複製)されたサイト、ツールやプログラムを使って自動生成されたサイトは、Webスパムとしてパンダアップデートの低評価の対象となります。
しかし注意しなければいけないのは、自身で運営しているサイトであっても、ページの複製や少し改変しただけのページは、漏れなく低評価の対象となるという点です。
オリジナル性の無いコピーコンテンツは、悪意の有無にかかわらず、Googleが掲げるユーザーファーストとはいえないからです。

4.広告掲載ばかりのサイト

スマホでネットサーフィンを楽しんでいると、表示領域いっぱいに広告が表示されるようなサイトや、アフィリエイトのバナーばかりのサイトを見かけることがあります。 このようなコンテンツの閲覧、読了を妨げるような広告表示をしているサイトも低評価の対象となります。サイトを訪れたユーザーは広告を見に来ているわけではなく、サイト内のコンテンツを見に来ているわけですから、その妨げをしてはいけないのです。そのページは何のために存在するのか、メインで見せるべきコンテンツは何なのかをしっかりと考えて広告を掲載する必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
現在のSEO業界では当たり前になっていることも多いですが、「なぜそのようなルールができたのか」「なぜ重要視されているのか」といった背景を理解し、SEO対策を推し進めていくことは大切です。なぜなら、どのルールも基本的な理念は一緒だからです。どんなサイト(コンテンツ)がユーザーファーストに適っているのか、その点を常に意識しながらサイト制作や運用を進めていくと、自然とコンテンツの質も上がりSEOの結果もついてきやすくなるはずです!

それでは今回はこのあたりで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。