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AIの紹介
2025.02.25
日常

こんにちは、マーケティング部の吉元です。今回は私が使用したことのあるAIについてご紹介します。なんとなく知ってはいるけどあんまり使っていない、どんな使い方ができるのかわからないという人もいると思います。今回紹介するものは無料版も提供されていますので、興味を持ったものはご自身でも使ってみてはいかがでしょうか。
また、今回はそれぞれのAIについて細かく説明していくと長くなりすぎてしまうので、どんなAIがあるのかを簡単に紹介する程度にします。活用事例もありますので、興味を持つきっかけになれば幸いです。
それでは一緒に見ていきましょう!
対話型AI
ChatGPT
ChatGPTは、OpenAIが提供する対話型AIで、自然言語処理に強みがあります。無料版と有料版(ChatGPT Plus、ChatGPT Team)があり、特に有料版では高性能なGPT-4モデルが使用可能です。ChatGPTは正確で迅速な応答が特徴で、複雑な質問にも適切な回答を提供することが得意です。
回数制限はありますが、無料でもGPT-4を使用することができます。GPT-4ではファイルの添付やスクリーンショットを貼り付けることができるので、画像を張り付けて、これは何?みたいに簡単なプロンプトで聞いても内容を教えてくれます。
有料版ではGPT-o1や現時点ではBeta版のGPT-4o with canvasというものを使用できますが、今回は無料版にフォーカスして解説するため、省略します。気になる方は調べたり課金して使ってみましょう。個人的には、コードや文章をよく書く人なら使えるかと思います。ただ、コードに関してはCursolという別のものが優秀だったりするのですが...
Claude
ClaudeはAnthropicによって開発されたAIで、文章の生成やコードに強いのが特徴です。どのバージョンを使用するかによっても変わりますが、ClaudeはChatGPTよりも正確な回答を返すことが多いです。また、機械っぽくない自然な日本語の生成や長文の生成が得意なことが特徴です。
Claudeは無料版でも使用できますが、回数制限があるため、無料版ではChatGPTほど日常使いはできないものになります。1日経つと回数制限がリセットされるので、少しずつ使ってみると良いでしょう。
また、Claudeのアーティファクト機能が特に優秀です。AIでコードを生成してもらっても、自分の環境で試さないと見え方がわからないと思いますが、このアーティファクトという機能はコードを実行した結果を見ることができます。コードがWebサイトを実装するためのものであればサイトの見え方、管理画面(ダッシュボード)によくあるグラフを実装するものであればグラフの見え方を確認できます。
Gemini
Googleが開発したGeminiは、データ分析や問題解決能力に優れています。特に、Googleサービスとの統合が強力で、リアルタイム情報へのアクセス、GmailやGoogle Docsとの連携ができることが特徴です。
また、Geminiとほかの対話型AIと異なる点として、URLを入力する箇所に「@gemini」と入力すると呼び出して使用することができます。
ちなみに、Geminiはジェミニと呼んだり、ジェミナイと呼ばれたりします。無料版と有料版がありますが、有料版を使用したい方はGoogle AI Studioというものを使うと無料で有料と同じ性能のものを使用できます。
検索AI
検索AIは検索結果に記事のURLが並ぶ形ではありません。記事のURLの中身をAIが見て、その中の内容を要約して回答してくれるというものです。複数の記事から情報を集めて回答を生成してくれるので、自分でいくつも記事を見に行く必要がないのが特徴です。
また、今回紹介するものの中にSearchGPTは入れていません。というのも、ChatGPTに課金しているアカウントだと検索する場所が表示されるのですが、無料アカウントだと表示されなかったからです...
Perplexity
Perplexity(パープレキシティ)は検索AIの中で特に有名なものになります。検索から回答の生成までが比較的早く、大まかに概要を知りたいときには便利なAIです。生成された回答が合っているのか不安になる方は、生成された回答と一緒に表示されるソースを参照することもできます。
Genspark
GensparkもPerplexityと同様で検索AIの中では有名です。Perplexityとの大きな違いとしてファクトチェック機能があることです。回答を生成した後、その回答が正しいのか、再度調べ直し、どのページのどの部分からそのような回答をしたのかをハイライトして教えてくれます。しかし、Perplexityよりも回答の生成完了までの時間が少し長くなっています。
私自身、まだまだ機能を使いこなせていないのですが、複数の記事を調べるのが面倒だけど、ある程度正確な情報を集めたいというときによく使います。
Felo
Feloは日本発のAIで、異なる言語の情報でも簡単に検索してくれます。検索するサイトの量が多く、1回の検索で40以上のサイトから要約して回答を生成してくれます。また、SNS検索や論文検索など、検索する場所を指定することができるのも特徴です。
さらに、そのほかの検索AIとの違いとして、生成した結果からマインドマップやスライド資料を作成することができます。ただし、検索AIなのでスライドの完成度はそれほど高くはありません。スライドはPDFやパワーポイント、画像で出力できます。
画像生成AI
画像生成AIはプロンプトとして、日本人、写実的、高いクオリティなど、単語を複数入力することで画像を生成します。また、CanvaやMidjourney、Stable Diffusionが有名ですが、今回は省略しています。CanvaはChatGPTで画像を生成するときと同じモデルを使用しており、Midjourneyは無料版が廃止されたからです。Stable Diffusionは下準備が大変で...。
今回生成した画像のプロンプトは同じものですので、比較してみると違いがわかると思います。
■ChatGPT
下記のプロンプトで画像を生成してください
apartments, buildings, photorealistic, realistic, best quality, japan
■ImageFX
apartments, buildings, photorealistic, realistic, best quality, japan
ChatGPT
ChatGPTで画像を生成することができます。厳密にはChatGPTで生成するというより、ChatGPTというプラットフォーム上で、DALL-E3という画像生成AIを動かすことができるという方が正しいです。
ただ、今回はわかりやすくChatGPTで生成できる、としています。また、DALL-E3で生成した画像の著作権はユーザーに帰属します。ただし、明らかに既存のキャラクターだとわかる画像は控えましょう。
■ChatGPTで生成した画像
同じプロンプトだと似た画像が出力され、若干崩れている気がしますね。画像生成AIはテキストが苦手で、特に日本語が苦手なのがわかります。また、今回はリアルな写真ですが、フラットなイラストも作成することができます。
ImageFX
ImageFXはGoogleが提供する画像生成AIで、そのほかのAIが少し苦手とするアジア人や生成が難しい指先などの細かい部分まできれいに生成できます。
ImageFXで生成された画像は商用利用について具体的に明記されていないようです。
ImageFXについて解説されている記事では、Geminiで生成したものが商用利用可能だから問題ないと考えられる、という内容が多くあります。ただ、実際に商用利用する場合はご自身で規約を読み、わからなければ問い合わせる、もしくは使用しないなど、確かめるようにしましょう。
■ImageFXで生成した画像
きれいに生成できているのではないでしょうか?同じプロンプトでも異なる画像が出てくるのでChatGPTより良い画像を生成しやすい気がします。
最初に課金するなら?ChatGPT!
今回紹介したAIはほんの一部ですが、すでに「いろいろ使ってみたいけどどれに課金したらいいんだろう...」と思う人もいるのではないでしょうか。初めてAIに課金するのであればChatGPTがオススメです!
ChatGPTはそのほかのAIと比べて万能で、幅広いタスクを実行できます。このAIのこの機能だけ使えれば十分というものがある場合は良いのですが、何ができるか触って試したいという方はChatGPTが良いでしょう。
GPTsという機能で、入力した文章をビジネス向けの英語翻訳にしたり、指定したフォーマットのメール文にしたり、普段行う作業を簡略化するのに便利です。また、Advanced Voice modeを使用すると、営業のロープレ相手として使うことも可能です。
活用事例
社内FAQ
NotebookLMを使用して社内の情報について何でも知っているチャットボットを作ることができます。経理に関する情報をGoogleドキュメントやPDFなどでソースとして入れることで、ソースにある情報をもとに回答を生成します。
もしソースに含まれていない情報を質問すると、ソースに含まれていないからわからないという旨の回答をしてくれます。そのため、一旦会社のことでわからないことがあればNotebookLMに質問し、それでもわからなければ担当者へ確認するという流れにできます。
下記は夏目漱石の「吾輩は猫である」の情報をソースとして入れてみた例になります。
文字起こし
文字起こしをするためにはいくつか方法があります。Web会議であればzoomの文字起こし機能やtl;dvというAIで文字起こしをすることができます。最近はzoomの文字起こしの性能が良くなっているようです。
対面で行う場合は、iPhoneのボイスレコーダーで録音し、Clova Noteを使用して文字起こしをすることができます。Clova Noteは音声ファイルを読み込んで文字起こしをする方法と、Clova Note上で録音して文字起こしをする方法があります。しかし、Clova Noteで録音する際に、気づいたら止まっていたということもあります。そのため、今まで使用していたボイスレコーダーで録音したものをアップロードする形がオススメです。
また、Adobe Premiere Proの文字起こしの機能の精度が高いと聞きますので、使用できる方は試してみてはいかがでしょうか。
スライド作成
スライド作成AIとしてはイルシルかGammaが有名です。今回は、Gammaを使ってSEOについてスライドを作成してみました。SEOについて概要をFeloを使ってまとめ、それをGammaに入れてスライドを作成してみました。
作成したスライドはPDFかパワーポイント、画像でエクスポートでき、情報を編集することも可能です。
画像はAIで生成していますが、別の画像にしたいという場合は画像のみ再生成したり、任意の画像をアップロードして置き換えたりできます。
図解作成
Napkin AIを使用すると、テキスト情報をもとに下記のような図を作成することができます。デザインはいくつか候補が現れるため、その中から選んで使う形になります。ちょっとした資料の作成の時にNapkin AIを使って簡単に図を入れることで少しリッチに見せられます。
SNS投稿用の画像
ImageFXでハンバーグの画像を生成し、Canvaのテンプレートに当てはめてみました。画像とテキストのみ変更し、装飾はテンプレートのままになっています。
もっと良い画像を出せるよう試行錯誤したり、装飾を加えることで、広告や投稿で使用できるようになるのではないでしょうか?ただし、ImageFXの説明でも書きましたが、商用利用できるかどうかはしっかりと確認しておく必要があります。
おまけ
歌を作ろう
SunoというAIを使って歌を作ってみました。ChatGPTへ下記のプロンプトを送信し、作成された歌詞をSunoに入れます。曲のテイストはロックにしたり邦楽っぽくしたり、自由に変更できます。
プロンプト
朝ごはんは大事という歌の歌詞を作成してください。
歌詞には、味噌汁、ごはん、魚というワードを含めてください。
結婚式や会社のイベントなどに合わせた歌を作って流してみても面白いかもしれませんね。
(11月20日にV4が出て、AIで作られた?というようなレベルになったようです)
Webアプリを作ろう
サーバーと接続しないWebアプリであればv0というAIを使って作成できます。これはバックエンドのコードまで書いてくれるものの、サーバーとつなげるのは自身で行う必要があります。今回はv0を使用してダッシュボードを作成してみました。データベースがないので、画面を更新すると入力したデータは消えますし、細かく作りこんでいないので、一部動作しないところもありますが、ご容赦を...。
■作成したダッシュボード(管理画面)
https://v0.dev/chat/UierOgtjbfM?b=b_pgCMdAPamcs
コードが長すぎると最後まで書いてくれない場合もあったので、一部私の方で編集しているところもあります。React(TypeScript)を使用したことがある方であればちょっとした調整もできるため、より使いやすいと思います。
今回は機能としては使えませんが、サイトや広告、ポスターのデザインをしてもらったり、スライドを作成してもらうなど、様々なことができます。もしデータベースが必要なWebアプリを作りたいという方は、有料ですがReplit AgentというAIを使ってみると良いです。
まとめ
今やAIは様々なことに使われています。今回紹介したものはその中のほんの一部です。歌を作るSunoと動画生成AIを組み合わせてMVを作ることもできますし、社内のチャットボットを開発会社に依頼しなくても作れる時代になりました。
先人たちが作ったExcelマクロをいじれる人がほかにいないから、ずっとそれを使い続けているという会社もあると思います。今ならAIにVBAを書いてもらって、もっと使いやすくしたりできます。
アイディア次第で様々なことができますので、何か思いついたら実装できないか考えてみてはいかがでしょうか。