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災害時の連絡方法

2019.11.07

社内
防災

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こんにちは。
先日の投稿で「防災マニュアル」が完成した事をお伝えしていましたが、今回から各項目について、より詳しくご紹介してまいります。

各項目を1記事としてシリーズ化することで、この防災ブログ自体が弊社の「WEB版防災マニュアル」としての役割を担ってくれればと思います。
また、防災訓練を行ったタイミングや防災週間等に、定期的に防災に関する記事をアップしていくことで、中長期的に社内の防災意識を高めていくキッカケになればと考えています。

さてシリーズの第1回目のテーマは、「災害時の連絡方法」についてです。 現代の技術をもってしても、どこで災害に遭遇するかはわかりません。大切な人と一緒にいる時に災害が起こるとは限りません。
東日本大震災時、自身の安全確保後の行動として一番多かったのは、「安否確認」だったそうです。まずは電話やメールで連絡を試み、繋がらなければ自ら歩いて探し回る。

ただ、やみくもに探し回ることで、自分自身が危険な目にあってしまうこともあります。 そのような状況に陥らない為にも、日頃から大切な人と「災害時にはどのような方法で連絡を取るか」を話し合っておくことが大切です。

それでは、災害時の連絡方法はどのようなものがあるのでしょうか。
まずはじめに思い浮かべるのは、声を聞きながら会話が出来る固定電話や携帯電話だと思います。しかし、災害発生時は被災地に向けて多くの電話が一斉にかけられる輻輳状態となるため、被災地方面への電話はつながりにくくなります。これは、災害復旧活動に関わる重要通信の疎通を確保するため通話のコントロールが行われるからです。

固定通信の輻輳状況 画像

移動通信の輻輳状況 画像

※東日本大震災時では、最大90%の通話規制がおこなわれています。

そんな時に役立つのが、「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板」、「災害用WEB171」です。
各サービスの概要は下記の通りです。

災害用伝言ダイヤル(171)

被災地外にある伝言センターに接続するので、たとえ被災地への電話が混み合っていても、比較的つながりやすいと言われています。被災地同士での安否確認はもちろん、被災地からそのほかの地域の人にメッセージを伝えることも可能です。

災害用伝言板

災害用伝言板とは、震度6弱以上の地震など大規模な災害が発生した場合に、メッセージの伝言板の役割を果たすシステムで、各電話会社(事業者、キャリア)が提供するものです。 発生後30分後を目標に設置され、被災地から電話やインターネットを使って安否確認の伝言を登録・確認をすることが可能です。

災害用WEB171

WEB171は、災害用伝言ダイヤル(171)の電子掲示板ともいえるシステムで、震度6弱以上の地震など大規模な災害が発生した場合に稼動し、電話番号をキー情報として被災者の安否に関する情報を確認することができます。

  災害用伝言
ダイヤル(171)
災害用
伝言板
災害用
WEB171
伝言登録
容量
約800万件 約4,000万件 約5億件
登録可能
番号
被災地域の市外局番から始まる電話番号に限られる 携帯電話
※docomo・auは被災地エリアからのみ登録可能
全ての電話番号
※携帯電話やIP電話の番号でも登録可能
保存時間 48時間
※保存期間を超過した時点で自動消去
サービス終了時まで保存
※1電話番号あたり10件を超えたら、古いものから上書き削除
48時間
※保存期間を超過した時点で自動消去
電話番号の登録件数
/登録内容
1~10件/録音時間30秒 10件/テキスト100文字
※状態・状況を選択し、コメント入力が可能
10件/テキスト100文字
※新規登録1件、追加登録9件
※静止画・音声・動画ファイルも登録可能
一度に録音できる時間は30秒と短いため、安否の確認、今いる場所、これからどうするかを簡潔に録音する。原稿をあらかじめ作成しておくと良い。 あらかじめ登録をしておけば、災害用伝言板登録時に自動的に登録お知らせメールを送ることができます。家族や友人を登録しておきましょう。 家族や親戚、知人等との間で、登録の際の「キーをする電話番号」をあらかじめ決めておくと、重複して確認する必要がなくなる。

災害用伝言ダイヤル(171)や各種伝言板は、録音時間や文字数が限られています。 また、2日間で録音が消えてしまうサービスもあります。いざという時に何を録音するか原稿を準備しておくことも大切です。
また、こうしたサービスは災害時のみの提供となっていますが、無料体験日が設定されているので、積極的に利用し操作手順を確認しておきましょう。

作成した防災マニュアルにも操作手順やQRコードは掲載していますが、実際にサービスを体験してみることで、より一層災害時に落ち着いて行動することができます。

なお、キャリアによっては事前に登録したアドレスへ通知を届けるサービスや、専用のアプリも用意されています。お使いのサービスの仕様も併せて確認すると、より便利にサービスを使うことができるでしょう。

無料体験日

各社の無料体験日は下記の通りになります。

NTT東日本
・西日本
  • 毎月1日,15日 00:00~24:00
  • 正月三が日(1月1日00:00~1月3日24:00)
  • 防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
  • 防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)
Softbank
  • 毎月1日・15日
  • 防災週間(8月30日から9月5日まで)
  • 防災とボランティア週間(1月15日〜1月21日)
  • 正月三が日(1月1日正午〜1月3日午後11時まで)
KDDI
Group
  • 毎月1日・15日(0:00~24:00)
  • 正月三が日(1月1日12:00~1月3日24:00)
  • 国の「防災週間(8月30日~9月5日)」
    「防災とボランティア週間(1月15日~1月21日)」
NTT
docomo
  • 毎月1日・15日
  • 防災週間(8月30日から9月5日まで)
  • 防災とボランティア週間(1月15日〜1月21日)
  • 正月三が日(1月1日正午〜1月3日午後11時まで)

※実際に災害が発生した際には体験サービスを中止します。

まとめ

各社の無料体験実施日を見ると、防災週間が定められていることに気が付きます。何事もなく毎日を過ごしていると、いつの間にか防災意識は薄れがちになっていきます。
しかし、日本は「災害大国」と呼ばれるほど災害の多い国だということを忘れてはいけません。

今年も早いもので、あと少しでお正月。大切な人と集まる機会も多いと思います。

災害用ダイヤルや伝言板は、正月三が日にも無料体験を実施しています。
来年のお正月は、家族と災害時の行動について話しあい、
各サービスの無料体験も一緒に試してみたいと思います。

【参照】
"東日本大震災における通信の被災・輻輳状況、復旧等に関する取組状況". 総務省.
http://www.soumu.go.jp/main_content/000113480.pdf , (参照日 2019-11-5)