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住宅火災から身を守る、注意点と対策をご紹介
2023.11.16
社内
こんにちは。今回の記事は住宅火災に関する防災ブログになります。
そろそろ、本格的に秋から冬へ季節が移り変わろうとしております。冬場はストーブをはじめ暖房器具を使う季節になります。また、空気も乾燥する季節になるので、より一層火災のリスクが高くなります。
そこで今回は、自宅で火災が発生した場合の避難方法や注意点についてご説明したいと思います。
住宅火災の原因
総務省消防庁の消防統計(火災統計)によると、令和4年の総出火件数は36,375件となり、うち住宅火災は11,017件に上ります。出火の原因として、1位がコンロで1,791件、2位がたばこで1,282件、3位がストーブで830件となっています。4位はコンセントプラグ等の配線器具で687件発生しています。
原因別 | 件数 | 構成比 |
---|---|---|
コンロ | 1,791 | 16.3% |
たばこ | 1,282 | 11.6% |
ストーブ | 830 | 7.5% |
配線器具 | 687 | 6.2% |
電気機器 | 666 | 6.0% |
放火 | 611 | 5.5% |
電灯電話等の配線 | 517 | 4.7% |
参考情報:総務省消防庁-消防統計(火災統計)
また、住宅火災の出火原因別死者数として、たばことストーブが非常に多い結果となっています。これは、たばこやストーブの近くに可燃物が多くあるため、火災が直ぐに大きくなることが要因として挙げられます。
参考情報:総務省消防庁-消防統計(火災統計)
火災への対策
①コンロや天ぷら油からの火災対策
天ぷら油は基本180℃〜200℃で調理を行いますが、そこからさらに加熱を続けると油の引火点、発火点に到達し、火災に発展します。
油の引火点は300℃〜320℃とされており、火を近づけれると燃えだす温度とされています。発火点とは油自体が燃えだす温度を表し、370℃〜400℃になります。
180℃から約15分程加熱すると発火点に到達するので、調理の際は絶対に火元から離れないようにしましょう。どうしても離れる場合は、必ず火を消しましょう。
また、油から発火した場合は、落ち着いてコンロの火を消し、住宅用の強化液消火器を使用しましょう。消火器が家にない場合は、濡れたバスタオルやシーツで鍋を覆い、空気を遮断して消火しましょう。
そして、絶対に水を直接かけるのはやめましょう!炎が大きくなり、油が飛び散る危険性があります。
なお、IHでも加熱する力によっては、少量の天ぷら油から火災に繋がる危険性があります。
②配線器具や電気機器の火災対策
配線器具の火災は、プラグとコンセントの隙間にほこりや湿気が入ることにより発生します。また、電気機器の火災は、長年使用することにより劣化した電化製品が発熱・発火することにより発生します。
配線器具の対策として、電源プラグやコンセントの差し込み口などにほこりがたまらないようこまめに掃除しましょう。また、水回りで電源プラグを使用する際は水分が付着しないように注意しましょう。
コードや配線が引っ張られたり、物に挟まれたりすると半断線になり、その部分から出火する原因になります。コードを束ねたままでの使用や、絨毯などの下に配線することは、コードの熱がうまく逃げなくなり、出火する原因になります。
電気機器の対策として、安全基準に適合した電気機器を使用しましょう。安全基準に適合した電気機器などには、「PSEマーク」が記載されています。
また、電気ストーブや電気毛布などの消し忘れにも気をつけましょう。
電子レンジでは、アルミ製の物を入れて調理すると出火する危険があります。そのため、説明書などに書かれている注意事項にも目を通しておきましょう。
画像出典:JQA-一般財団法人日本品質保証機構
③たばこの火災対策
たばこによる火災の多くは、しっかりと消せていないたばこを捨てたことにより発生します。捨てられた吸い殻による火災の例としては、吸い殻をゴミ箱にまとめて捨てた時にゴミに火が引火するケースがあります。
また、たばこの火を消さずに大量の吸い殻の中へ捨てると、他の吸い殻に引火する危険性があります。
たばこ火災を防ぐために留意すべき点として、たばこを投げ捨てたりしない点やしっかりと消火できているかを確認するということが挙げられます。
たばこは喫煙後必ず灰皿や携帯灰皿などに捨てましょう。また、吸い殻はこまめに処理し、吸い殻をためないようにしましょう。灰皿には常に水を入れておくことで、火の消し忘れを防ぐことができます。そして、完全にたばこの火が消えたことを確認しましょう。
火災発生時の避難方法と注意点
火災が発生した時は、まずは大きな声で周囲に火災を知らせます。次に落ち着いて119番通報をしましょう。
避難する時は、煙を吸わないように姿勢を低くして、ハンカチなどを鼻や口に当てて避難しましょう。火災の死因として、火傷に次いで多いのが煙による「一酸化炭素中毒・窒息」になります。建物内で煙が充満してきた場合は「ほふく前進」に近い体勢となり避難しましょう。
また、集合住宅やマンションに住んでいる方は、普段から自分が利用する建物の避難経路を確認しておきましょう。火災発生時には、煙により著しく視界が悪くなります。さらに、火災による焦りで、避難経路が分からなくなってしまうケースがあります。そのため、避難経路を日頃から確認するだけではなく、一つの避難経路が使用できない場合でも、素早く避難できるように、複数の避難経路を把握しておくことも重要です。
そして、避難経路に物を置かないことも重要です。普段から避難経路に物が置かれていると、火災発生時に逃げ遅れる原因になります。また、それらの物は避難時の障害になるだけではなく、火が燃え移り、火災が拡大する危険性があります。なかでも、発泡スチロールやウレタン、プラスチック製品は、木材などに比べて多くの煙が発生します。
こういった観点からも、避難経路には物を置かないようにしましょう。
まとめ
私たちの生活には、火が欠かせないものとなっています。火は正しく使えば生活を豊かにしますが、間違った使い方や安全意識を怠ると大きな災害に繋がります。私たち一人ひとりが安全意識を持ち、火災が発生しないように予防することが大切です。
これから冬の季節になるため、ストーブやこたつ、カセットコンロを使う人も多くなるかと思います。使用する時は、周りに引火しやすい物がないか確認をしてから、安全に使用しましょう。