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インターネットの回線速度を調べよう

2022.11.25

技術

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こんにちは。制作部の中山です。
今年も早いもので残すところわずか。弊社の営業日もあと数日となりましたが、今年も多くの方々に支えられ、充実した一年を過ごすことができました。
今年の個人的ニュースといえば、引っ越しをしたことです。といっても近場での移動だったので、生活環境の変化はそこまで無く、引っ越し自体もサクッと終わらせることができました。ただその中で一番気を揉んだのがインターネット環境です。引越し先を選ぶタイミングから、設備の有無、どのような回線が利用できるのか等は確認していたのですが、実際に接続確認を行うまでは、回線速度に問題が無いかやはりドキドキしました。
テレワークやオンライン会議、動画視聴にSNS…ここ数年はコロナウィルスの影響もあり、自宅でのインターネットの利用頻度も大幅に増えています。今やインターネットのインフラとしての役割は強く、ただ繋がるだけではなく質も求められるようになっています。
前置きが長くなりましたが、今回は「インターネットの回線速度を調べよう」と題し、筆を進めたいと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

回線速度に関連する用語

まず回線速度を調べる上で理解しておきたいのが、回線速度や回線の品質を確認する際に用いられる様々な用語です。「横文字ばかりでなんだか難しそう…」「聞いたことはあるけど、よくわからない…」という方もいらっしゃるかもしれませんが、用語を覚えておくことで回線速度についての漠然としたイメージが、具体的に見えてくるかと思います

用語 読み方 意味
bit ビット デジタル機器では、すべての情報を2進数の「0」と「1」の組み合わせでやり取りしています。以下の図をご覧いただけるとわかりやすいかと思いますが、bitとは2進数の数値の1桁目を指し、データ量の中の最小単位となります。
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なおよく耳にする関連用語として「バイト」や「ギガバイト」がありますが、bitの数が大きくなると、それぞれ以下のような値で表現されます。
  • バイト(B)
  • 1B=8bit
    ※上の図では黄色部分も含めた8ビットが1バイトです
  • キロバイト(KB)
  • 1KB=1,024B
  • メガバイト(MB)
  • 1MB=1,024KB
  • ギガバイト(GB)
  • 1GB=1,024MB
  • テラバイト(TB)
  • 1TB=1,024GB
bps ビーピーエス bpsは回線速度を表す単位です。「bit per second(ビット・パー・セカンド)」の略で、前項でご説明したbitを「1秒間に何bit転送できるか」を示します。このbpsの数値が大きいほど、1秒間に多くのデータを転送できる=回線速度が速いということになります。なおbpsの値が大きくなると、以下のように「キロ」「メガ」「ギガ」といった接頭辞が頭に追加されます。
  • 1kbps(キロビーピーエス)
  • 1,000bps
  • 1Mbps(メガビーピーエス)
  • 1,000kbpsKB
  • 1Gbps(ギガビーピーエス)
  • 1,000Mbps
Ping ピン値/ピング値 インターネットを快適に利用する上で、回線速度と同じくらい重要となるのがレイテンシ(Latency)と呼ばれる応答速度です。
レイテンシはユーザーが何らかの要求をしてから応答が返されるまでにかかった時間のことで、これを数値化したものがPing値です。
Ping値が低いほど応答までの時間は短く、オンライン会議やオンラインゲームにおいて、タイムラグが発生しづらくなります。
逆にいくら回線速度が早くても、Ping値が高いと応答が返ってくるまでにタイムラグがあるため、体感として”遅い”と感じることが多くなります。
なおPing値は応答速度に応じて以下の5段階に分類されます。
  • かなり速い
  • 0~15ms
  • 速い
  • 16ms〜30ms
  • 普通
  • 31ms〜50ms
  • 遅い
  • 51ms〜100ms
  • かなり遅い
  • 101ms以上
Jitter ジッター値 JitterはPingの揺らぎを表す数値で、数値が小さければ小さいほど、Ping値が安定し、ビデオ通話で固まってしまったり途切れてしまうといったことが少なくなります。
上り - データをアップロードする際の速度のことです。上り速度が影響するのは、メールの送信、画像や動画のアップロード、SNSへの投稿などが挙げられます。
下り - データをダウンロードする際の速度のことです。下り速度が影響するのは、メールやメッセージの受信、Webサイトの閲覧、動画視聴、オンラインゲームの読み込みなどが挙げられます。
一般的に回線速度の品質を判断する際には、下りの速度が重要視されます。

「論理値」よりも「実測値」

インターネット契約をしたことがある方であれば、「下り最大◯Gbps!」といったキャッチコピーを一度は目にしたことがあると思います。用語の意味を知ることで、これがどういったことを表現しているのか、少しイメージが湧いたのではないでしょうか?

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ただ注意しなければいけないのは、この「最大◯◯Gbps」というキャッチコピーは、あくまでも論理上の最高速度であるということです。実際のところ、終端装置(ONU)やルーターなどのネットワーク機器の性能や環境要因が絡み、最大数値ほどの速度を実現できることはほぼありません。
例えば上記の画像は、わたしが以前の住居で「下り最大2Gbps」を謳うインターネット回線を契約していた際の実測値です。上り下りともに十分なほどの数値ではありますが、やはり2Gbpsには到達していません。また当時はPingやJitterの数値がなかなか安定せず、オンラインゲーム中にタイムラグが発生することもしばしば。より快適にするため環境整備を繰り返していたことが思い出されます。高速ネット回線を契約しているから必ずしもすべてが快適というわけではないと実感した体験でした。
そこで重要になるのが「実測値」です。導入しているインターネット回線が実際の利用時にはどの程度の速度なのか、また同じようなインターネット環境で接続されている方はどの程度の速度がでているのかを調べることで、自分自身の環境の問題なのか、回線自体の問題なのか、問題の切り分けをすることができます。

速度測定サイト

それでは実測値を計測するために、ここでは速度測定のできるサービスをいくつかご紹介できればと思います。

1.インターネット速度テスト

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一番簡単なのがGoogleの「インターネット速度テスト」です。Googleの検索画面で「インターネット速度テスト」と入力し検索をかけると、検索結果の一番上位に表示されるはずです。計測方法は至って簡単で「速度テストを実行」のボタンをワンクリックするだけ。数十秒待つだけで、上りと下りの速度、またレイテンシ(Ping)の結果が表示されます。多機能なサイトも多くありますが、ぱっと数値を確認したい際には十分だと思います。

2.USEN GATE 02

次にご紹介するのが、「USEN GATE 02」です。こちらも操作は簡単。ページにアクセスし、「測定開始」ボタンをクリックするだけで、上りと下りの速度、Ping、Jitterの測定結果が表示されます。なおこのサイトの便利なところは、用途別の回線スピード結果もあわせて表示してくれるところです。目的とする用途に対応しうる速度かが一目でわかるため、一つの安心材料の目安になるかと思います。

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3.みんなのネット回線速度

最後にご紹介するのが、「みんなのネット回線速度」です。巷では「みんそく」と呼ばれているサイトで、個人的にはイチオシのサイトです。このサイトの便利なところは、自分の回線速度を調べるだけではなく、サービス名の通りみんなの測定結果を知ることができる点です。
上部メニューの「検索」からプロバイダの種類やエリア等の絞り込みもできるため、新規で回線契約をする際の実測値の参考にすることや、回線速度が遅い時に自分自身の環境の問題なのかサービス自体の問題なのかの判断にも利用できます。
なお自分自身の速度測定を行いたい場合は、上部の「測定」から「通信速度を測定する」を選択することで、各数値を計測することが可能です。ただ一点だけご注意いただきたいのが、みんそくの場合は速度測定の結果が匿名ではありますが公開されてしまうため、抵抗のある方は先にご紹介したその他のサービスをご利用することをオススメいたします。

まとめ

回線速度は、時間帯や環境によって数値が変動するものではありますが、利用している回線速度の大まかな数値を知っておくだけでも、より安心して各サービスを利用することができます。また結果が良くない際には各数値をみることで改善に向けた方針決めを行っていくことが可能です。
それでは今回はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。