ブログについて
日本の祝日
2020.01.14
日常
こんにちは、マーケティング部の松本です。
2019年4月30日、現上皇陛下の退位礼・正殿の儀が執り行われました。翌日の5月1日は剣璽等継承の儀、即位後朝見の儀が、10月22日には即位礼正殿の儀が執り行われましたね。この三日はそれぞれ退位の日、即位の日、即位礼正殿の日として祝日になりましたので、特に5月のGWは10連休となり、記憶にも新しいのではないでしょうか。
ところで皆さん、「天皇誕生日」という祝日についてはご存知のことかと思います。上皇陛下の誕生日は12月23日であり、平成の30年間はその日が天皇誕生日として祝日となっていましたね。その天皇誕生日がこの度の譲位に伴い、変更になります。
現天皇陛下のお誕生日は2月23日です。2020年から、この2月23日が天皇誕生日として祝日になります。2019年は天皇誕生日のない年になりましたが、これは1948年の祝日法の施行以来、初めての事だそうです。
このような機会ですので、今回は日本の祝日について少しお話が出来ればと思います。
国民の祝日
私たちが祝日と呼んでいる日は正式には「国民の祝日」であり、1948年に施行された「国民の祝日に関する法律(祝日法)」という法律で定められた祝日です。祝日法の第1条では、「自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。」と、法の趣旨を説明しています。
また、祝日に国旗を掲出・掲揚する個人宅、企業、公共の施設・交通機関もあります。この事から、祝日を旧称の「旗日」と呼ぶ方もいらっしゃいますね。
下記に、2020年1月現在の祝日等一覧を載せておきましたので、是非、普段はあまり意識しない祝日の由来などにも目を通してみて下さい。
祝日等名 | 期日 | 意義・由来 |
---|---|---|
元日 | 1月1日 | 年の始まりを祝う。 ※「元旦」は「元日の朝」という意味 |
成人の日 | 1月の第2月曜日 | おとなになったことを自覚し、 みずから生き抜こうとする青年を祝い励ます日 |
建国記念の日 | 2月11日 | 建国をしのび、国を愛する心を養う。 日本の初代天皇とされる神武天皇の即位の日。 |
天皇誕生日 | 2月23日 | 天皇陛下の誕生日を祝う日。 日本の国家の日(ナショナル・デー)。 |
春分の日 | 3月19日~22日の いずれか |
自然をたたえ、生物をいつくしむ。 国立天文台の「暦象年表」に基づき閣議決定。 |
昭和の日 | 4月29日 | 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を 顧み、国の将来に思いをいたす。 |
憲法記念日 | 5月3日 | 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。 1947年5月3日に施行された。 |
みどりの日 | 5月4日 | 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、 豊かな心をはぐくむ。 |
こどもの日 | 5月5日 | こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかると ともに、母に感謝する。端午の節句の日。 |
海の日 | 7月の第3月曜日 | 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の 繁栄を願う。2020年は7月23日に変更。 |
山の日 | 8月11日 | 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。 2020年は8月10日に変更。 |
敬老の日 | 9月の第3月曜日 | 多年にわたり社会につくしてきた老人を 敬愛し、長寿を祝う。 |
秋分の日 | 9月22~24日の いずれか |
祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。 国立天文台の「暦象年表」に基づき閣議決定。 |
スポーツの日 | 10月の第2月曜日 | スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。 2020年は7月24日に変更。 |
文化の日 | 11月3日 | 自由と平和を愛し、文化をすすめる。 明治天皇の誕生日に由来する。 |
勤労感謝の日 | 11月23日 | 勤労をたっとび、生産を祝い、 国民たがいに感謝しあう。 |
【参照】 "国民の祝日について". 内閣府ホームページ. https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html, (参照日 2020-1-6)
こうして一覧にしてみると、月曜日に定められている祝日が意外と多いですよね。これはハッピーマンデー制度という法改正によるものです。
ハッピーマンデー制度とは、公務員や中規模以上の企業を中心に週休二日制が浸透したため、月曜日を国民の祝日とする事によって土曜日・日曜日と合わせた三連休とし、余暇を過ごしてもらおうという趣旨で制定されたものです。正式には、1998年の「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」と、2001年の「国民の祝日に関する法律及び老人福祉法の一部を改正する法律」の二つの法律によって行われた法改正の事を指します。1998年には「成人の日」と「体育の日(現・スポーツの日)」が、2001年には「海の日」と「敬老の日」がそれぞれ月曜日に移動しました。
また、祝日の事を「祝祭日」と呼ぶこともありますね。祝日とはご紹介した各祝日のことを指しますが、「祭日」というのは、宗教儀礼上重要な祭祀を行う日のことです。俗称として祝日を祭日と称することもありますが、上記でご紹介した国民の祝日は祭日には当たらないのだとか。何となく祝祭日、と言葉にする事もありましたが、意味を理解すると違いが分かり、今後は気を付けて使うようにしようと思いました。
休暇
余談になりますが、日本人は働きすぎだとよく言われますよね。ですが、逆に海外と比べると祝日が多いから休みすぎだ、という意見も目にする事があります。実際の所はどうなのか、少し調べてみました。
世界19ヶ国を対象とした調査において、日本の有給休暇消化率は50%。残りの18ヶ国は平均すると約88%で、3年連続最下位となっているようです。更に、有給休暇の取得に罪悪感がある人の割合の調査では、日本は58%。残りの11ヶ国は平均すると約32%ですので、有給の取得率自体が世界の水準に比べて低いにも関わらず、有給を取得することに対する罪悪感は世界の水準に比べて高い、という結果になってしまいました。
この理由についての調査では、1位が「人手不足」、2位が「緊急時のために取っておく」、3位が「仕事をする気がないと思われたくない」というものだそうです。そもそも有給休暇というものは労働基準法により、労働者の心身の疲労を回復させ、労働力の維持培養を図るとともに、ゆとりある生活の実現にも資するという趣旨、とされています。1位と2位はともかく、3位に関してはこの趣旨にそぐわないように思えますが、日本で働いているとあながち間違いだ、と言い切れないところもありますよね。中々考えさせられる結果です。
また、有給休暇の付与日数や消化率、年間の祝日数などの比較結果が以下の表になります。
日本 | 海外(11ヶ国平均) | |
---|---|---|
有給休暇 付与日数 |
20日 | 22日 |
有給休暇 消化率 |
50% | 88% |
有給休暇 取得日数 |
10日 | 19日 |
年間祝日数 | 15日 | 13日 |
合計取得 休暇日数 |
25日 | 32日 |
【参照】 "世界25ヶ国 有給休暇・国際比較調査2014". エクスペディア. https://welove.expedia.co.jp/press/2863/, (参照日 2020-1-6)
これに加え、海外では傷病休暇の制度が有給休暇日数とは別に設けられている国や企業も多いようです。傷病での欠勤の場合、100%~50%の給与を企業、もしくは企業と国などで分担して支払う、という制度であり、これは一般的な有給休暇とは別枠になることが主なようです。
勿論、休暇に関する制度は国や企業によって異なりますので一概には言えませんが、単純に有給休暇の付与日数や祝祭日の数のみで休みすぎ、働きすぎ、と判断をするのは短絡的なのかもしれません。
まとめ
日本の祝日について調べてみると、それぞれに由来や意味が込められていて、日々過ごす中で単なる祝日、としか受け止めていなかった一日もより感慨深く受け止め、過ごす事が出来ます。また、今回はご紹介しませんでしたが、古くから続いている「祭日」も日本には数多くありますので、興味のある方は是非調べてみて下さい。
2020年は東京オリンピックが開催される事もあり、期日が変更になる祝日も幾つかあります。皆さんが良い祝日を、そして良い一年を過ごす事が出来ますように。
今後もMEプロモーションをよろしくお願いいたします。