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拡張テキスト広告サポート終了

2022.07.12

マーケティング

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こんにちは、マーケティング部の松本です。
WEB広告に携わる方であれば既にご存じの方も多いかと思いますが、Googleが拡張テキスト広告の新規作成および編集が2022年6月30日以降、できない仕様になることを公式に発表しました。
今回は、拡張テキスト広告の廃止の詳細、それに伴って必要な対応について簡単にご紹介出来ればと思います。お付き合い頂けると幸いです。

拡張テキスト広告のサポート終了

2022年6月30日から、Google広告の検索キャンペーンで拡張テキスト広告の作成と編集が出来なくなります。

拡張テキスト広告の今後の利用について
2022年6月30日より、拡張テキスト広告の作成および編集はできなくなります。ただし、以降も拡張テキスト広告の配信は継続され、掲載結果のレポートも確認できます。また、拡張テキスト広告の一時停止や再開、必要に応じて削除も行うことができます。Googleでは、レスポンシブ検索広告への移行を強くおすすめしています。

【引用】https://support.google.com/google-ads/answer/7056544?hl=ja

現時点で、拡張テキスト広告のみのキャンペーンおよび広告グループを運用されているアカウントにおいて、絶対に拡張テキスト広告を辞めなくてはならないわけではありません。ただ、2022年7月からは編集ができない仕様になるため、広告のPDCAが回せなくなります。ですので、拡張テキスト広告のみの状態で検索広告を配信することは非推奨とされており、レスポンシブ検索広告を導入する必要があります。

拡張テキスト広告とレスポンシブ検索広告

拡張テキスト広告とは、文字数半角30文字の見出し3個、文字数半角90文字の説明文2個から構成される検索広告です。これまで最もベーシックに利用されてきた広告形式であり、大抵の広告グループには最低一つは存在しているのではないでしょうか。
それに対してレスポンシブ検索広告は、半角30文字の見出しを最大15個、半角90文字の説明文を最大4個まで登録でき、登録した見出し・説明文の中から表示されるものが自動で組み合わされる形式の広告です。レスポンシブ検索広告は検索語句と関連性の高い見出しや説明文を組み合わせて表示できたり、表示回数が増えるメリットがある反面、組み合わせごとの細かい成果を確認することができないというデメリットもあると言われています。

必要となる対応

拡張テキスト広告のサポート終了に伴い、2022年6月30日までに必要となる対応が複数あります。前述した通り、今すぐ必ず対応しなければ広告配信の結果に大きな影響が出るわけではありませんが、余裕を持ち、なるべく早く対応を行うことが推奨されています。

レスポンシブ検索広告の導入

今回のアップデートによって、2022年7月からはレスポンシブ検索広告のみ、新規作成及び編集が可能となるため、必然的にレスポンシブ検索広告の導入を進めていく必要があります。
Googleによると、インターネットにおいては日々15%もの新しい検索語句が生まれているそうです。レスポンシブ検索広告はその幅広い検索語句に対応できる柔軟性の高い広告フォーマットであるため、ユーザーが求める情報により適切にマッチさせることが出来るというメリットがあります。人の手では追いきれない部分をカバーしてくれる点がレスポンシブ検索広告の強みであり、設定したアセット内の適切な組み合わせで広告見出しや説明文を表示することができるので、広告の成果自体も改善される可能性が高いです。
ただし、意図しない組み合わせで広告が表示される可能性もあるので、広告見出しや説明文の位置を固定できる機能も必要に応じて設定できます。また、実際にどのような組み合わせで広告が表示されているかも管理画面上で確認することができます。

部分一致とスマート自動入札の活用

レスポンシブ検索広告は、検索広告のキーワードのマッチタイプ設定における「部分一致」と併用して活用することで、多様な検索語句に対応することが可能です。部分一致は、登録したキーワードとそのキーワードに関連するパターンに対しても広告が表示されるため、こちらで想定していない検索語句からも成果が発生する可能性があります。レスポンシブ検索広告と部分一致とスマート自動入札を併用すれば、検索語句単位で入札単価の調整をされながら、より多くのユーザーに適切なメッセージを届けることができるので、広告効果の向上が期待できます。

Yahoo!広告でも同様の準備をしておく

先日、Yahoo!検索広告でもGoogle広告と同様のアップデートが実施されることが発表されました。予定では、Yahoo!広告でも2022年9月末ごろに拡大テキスト広告の入稿ができなくなるとのことです。
詳細な日付は未定で、時期が変更になる可能性もありますが、早ければGoogle広告の3か月後にはYahoo!検索広告も同じ状態になります。詳細な日程がアナウンスされたタイミングであわてて準備をするのでなく、時間があるときに事前にYahoo!検索広告にも対応する準備をしておいたほうが良いでしょう。

今後の広告に対するPDCAについて

現状、レスポンシブ検索広告では、登録したアセット内の広告見出しや説明文の1つ1つの配信結果を数値で確認する事はできません。そのため、管理画面上でアセットごとの結果を確認する必要があります。
配信結果は、「最良/良 /低/調整中/保留中」の5種類で表示されます。評価が表示されるためには、直近30日間で5,000回の表示回数が必要なため、基準値を満たしていないアセットは「調整中」となります。
その掲載結果を確認して、「最良」もしくは「良」になるアセットを残しつつ、低になるアセットを新規テキストに差し替えていく方法が、今後の広告のPDCAサイクルになるのではないでしょうか。

また、Googleはレスポンシブ検索広告の導入に際して、広告単位で評価せずレスポンシブ検索広告の導入前後で広告グループ全体の実績がどうだったかを検証するべき、としています。拡張テキスト広告とレスポンシブ検索広告の実績を比較したときに、クリック率やコンバージョン率が拡張テキスト広告の方が良いということも少なくはありませんが、レスポンシブ検索広告を導入することでこれまでアプローチできていなかった検索語句にもアプローチできるようになります。そのため、広告単位ではなく、広告グループ全体で、費用や効率に変動なく、表示回数やクリック数、コンバージョン数が増加することも期待できます。

終わりに

いかがでしょうか。今回は、2022年6月30日にサポートが終了する拡張テキスト広告についてと、今後取るべき対応について、簡単にではありますがご紹介させて頂きました。
今後はレスポンシブ検索広告が主流となり、またそれに伴って部分一致と自動入札の活用がより活性化されていくと予想されます。完全な自動化はまだ先のことでしょうが、私達運用担当者は自分に出来ることや、今後どのような訴求を組み込むかなど、一層広告自体のクオリティアップに励まなくてはならなくなると考えられます。
Googleのアップデートは頻繁に重ねられるため、考え、思い悩むことも多いですが、アップデートの全てがユーザーと広告主のためであることは疑いようもありません。そのような流れに抗わず、常に最先端の情報を入手し対応出来るように、研鑽を重ねていかなければならないと改めて考えるきっかけになりました。